画力は量か質かなんて話がありますよね。
画力に限らずですけど、勉強、スポーツ、成功とかで語られるテーマですが、実際どっちなのか気になりますよね。
僕も絵を描き始めて何年もこのテーマに振り回されてきたんですが、今ではしっかり答えをもっています。
一応科学で明らかになっているのでその辺りも解説しながらご説明させていただきます。
画力は「量」
ぶっちゃけますと、量です。
ただ、二元論的にある特定の基準…例えば枚数などを以て
「ぐちゃぐちゃの棒人間描いてりゃいいのか!」
ってな話ではないですよ。質については後でお話するとして、参考にした研究データについてお話します。
データは2つです。
1つ目はこちら陶芸の研究ですが…アーティストのためのハンドブックという書籍の中に書かれてある実験です。
かいつまんで説明しますと
陶芸作品を作る実験を行い。「量」をこなすグループと、一つの作品の「質」を追求するグループにわけたところ、結果的に「量」をこなしたグループの方が質の高い作品を作るようになった
という感じですね。
もう一つはLifeHackerの記事。
「同率勝算の規則」に学ぶ。多作が才能に勝つ理由 | ライフハッカー[日本版]
これも同種の結論に至っていますが、アプローチがちょっと異なっていて
成功確率は一定で、トライの回数が多い方が成功するよ~ってな感じですかね。
ちょっと二つ目は画力というより「いい作品を作る」って事にフォーカスされてるんですが
これも言い換えると、「自分はいい作品を作る事ができる」という体験が自分の成長を押し上げる事になるので
結果的に成長するには量をこなすしか無いよねって捉える事ができるわけですね。
この手のデータは「自分がどう活かすか」が重要なので
Lifehackerの記事は多角的に見ないと画力とはちょっとつなげづらいかもしれませんが、プラスに考えましょう。
まぁとりあえず、以上の事から、僕は画力が質より量であると判断しています。
画力は量。では…「質」とは何?
しかし、ぐちゃぐちゃの絵を量産していても、もちろん上達しません。
絵に関わらずスキルってのは、記憶として脳に刻み込まないとなんの意味もないので
ある程度の質、といいか「学ぶ目的」「育てるべきスキル」を明確にして置かなければいけません。
それが「質」ということです。
つまり、質を端的に言葉にするなら
出来ないことを学ぶ姿勢を持つこと。
だと僕は考えています。
同じことを繰り返していても成長は出来ませんし
特定の分野の関連情報を正しく理解すれば、スキーマ(情報の塊、概念)が形成されるので、理解が早くなっていきます。
筋肉を正しく理解している人は、していない人に比べて、パースのついた人体や、男女のかき分けがうまいとか、他の動物の構造理解が早い、など
すでに持っている知識が新しいものを学ぶために良い影響を与えるんですね。
画力向上、スキル習得においての「質」とは、この「知識の塊」を大きくして開くことだと思います。
画力向上のためにも学習法はマスターしておいたほうが良い
学習法についてはこちらの記事でざっとまとめてあるので、ご参照ください。
大まかに話しますと
- 分散学習(時間を小分けにする)
- インターリーブ学習(いろいろ変化を加える)
- 検索学習(思い出す。アウトプットする)
この辺りですね。
特に3つめ。
多くの絵描きさんが
「落書きは大事だよ」って話をされてますけど
落書きはアウトプットなので、画力向上にも、アイデアの引き出しを増やすためにも非常に大切なことなんですね。
分散学習は時間をわ分けた方が記憶効率が良くなるよって話なので、スキマ時間に描いたりしましょうねと。
インターリーブ学習は、一つのことより色々一度に、学ぶ題材に多様性を加えた方が、記憶効率が上がるよってことなので、絵柄や人物以外の動物、背景や風景も描きましょうってことです。
学習法は勉強以外にも使えるのでざっくり理解しておいたほうが良いです。
人の感覚だと記憶効率が落ちそうなやり方が正攻法だったりしますので。
画力アップのために「量」をこなすコツ
ではどうやって描く量を増やしていくのか、おまけ的に書き添えておきますね。
インプットを耳メディアに変える
Netflixは解約して…Audibleやaudiobook.jp、Podcastを聞きましょう。
インプットに目を使っていると描く時間が減ります。
とは言え、映像を見て学ぶ事も多いので
100%耳メディアにする必要はありませんが
目を使っていると自分の絵に集中できないので
耳メディアを取りいれて描く時間を増やしましょう。
if-thenで悪習慣を絵を描く習慣に変える
if-thenについては過去リンクを
端的に説明しますと
「XならばYをする」という公式をつかって絵を描く習慣を増やしましょうって話です。
たとえば
- Twitterを見そうになったら、模写をする
- お風呂から出たら模写をする
- 朝起きたら…
のように条件を設定して、ソレに対する反応を「絵を描く習慣」にしてしまう方法です。
if-thenは社会心理学者さん発祥の習慣改善メソッドで効果も証明されてますのでオススメ。
トイレにA6メモ帳とボールペンを!
トイレにメモ帳とボールペンを置いておきましょう!
トイレで本を読んでる人は結構いるみたいですが、描いてる人はいるのかな?
これも結構使えますよ。
台紙がしっかりしてるメモ帳なら全然描けますのでお試しあれ。
画力は量か質か?のまとめ
画力は量。
とにかく描く機会を増やせばその分発見が増えるので結果的に質も高くなります。
習慣を改善して、絵を描く量を増やせば絵は100%うまくなりますのでご安心を。
ただし、「質」=できない事、正しい形をしっかり学ぶ という事も忘れずに。
お絵かきライフ楽しみましょう!
ではこの辺で。