いぬお小話

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【感想】亜人(デミ)ちゃんは語りたい。「高橋 鉄男の包容力」と「みんな可愛い」

井上いぬおです。

一巻レビュー企画です…と言いたいところだけど3巻まで読みました。

一言で言うと面白いですね。

キャラクターにニヤニヤ出来るし、取り扱うテーマに葛藤が存在しててキャラの掘り下げしっかりされてて、楽しいです。

※※※ ここからはネタバレを含む可能性がありますので、作品をご覧になっていない方はご注意ください。

「亜人ちゃんは語りたい」は亜人設定が好きな人にオススメ

キャラクター性がしっかり表現されてるので、「見れば」みんな楽しめるいい作品だと思います。

ただ、設定が「亜人」というものが用いられており、それが一種の「ハンディキャップ」のような表現をされているので、その設定が受け入れられるかどうかが作品を好きになれるかどうかの肝になってくるかなと思います。

デュラハンの町さんは、首が外れてるし。雪女の雪ちゃんも自分の力が他人に与える影響を恐れて他人との接触を避けていたりします。

表現方法としては「亜人ゆえの特性」と描かれているものの、それは現実世界に存在する、ハンディキャップや、心の悩みそのものだなと思いました。

しかし、それ故に、メインヒロインのひかりがとにかく明るさや、主人公、高橋鉄男(先生)の「亜人である彼女たちの視点に立って考える包容力」が作品の魅力を高めているように感じました。

亜人ちゃんは語りたいの「あらすじ」

亜人(デミ)と呼ばれる一般的な人間とは少し違った特性を持つ人達が住む世界。

数は多くなく、主人公は大学で研究論文を書くほど亜人への興味があったが、会うことは叶わなかった。

教員となった主人公の勤務する学校は、偶然にも亜人の生徒が3人、同じ教師に一人、合計4人の亜人が存在していた。

亜人という特殊性を持つ生徒達と、亜人への興味、そして思いやりを持つ主人公達による日常コメディ?人間ドラマ?

といった感じ。話はシリアスもあればコメディもありで、コメディが多いですね。

高橋鉄雄の包容力 のすごさよ

この作品の魅力の一つとして、主人公である高橋鉄雄の包容力があげられると思います。

包容力というか「相手のメリットを考える力」というか、そういうものですかね。

亜人という特殊性を持った生徒たちの抱える問題は現代に存在する悩みと違って、仮説検証を行って初めて解決するようなものです。

雪女の雪ちゃんが、お風呂の中でも氷を発生させてしまったという経験から「自分が他人を傷つけてしまう程の力を持っているかもしれない」という悩みを持つわけですが。

高橋鉄雄は雪ちゃんの涙が氷である事と、お風呂でのストレス状態を考慮して「感情の状態によって生じる体液の性質が異なるのでは」という仮説を立てそれを検証します。

雪ちゃんにとって辛いであろう「雪女」の悲劇的な物語を読ませる事でその心理状態を作るのですが。

状況をあえて説明せず、「生徒に苦しい思いをさせている」という事をともに苦しみ耐える姿勢。

説明してしまうと雪ちゃんの心理状態は作り出せないかもしれないという見方もありますが、説明した時点で「君の問題を解決するための行為であり、私は悪くない」という主張にもなります。

そこをあえて行わなかったところにこのキャラクターの深みのようなものを感じました。

亜人への興味をマッド・サイエンティスト的なものかと「ひまり(ヴァンパイアのヒロインの妹)」に疑われるようなシーンがありますし、序盤は読者もそういった思考が交じる要素はあると思いますが

回数を重ねる毎に高橋鉄雄が敬意を持って亜人に接しているのがわかってきます。

この懐の深さというか器の大きさというか、少年漫画ではなかなか表現し辛い「主人公らしさ」だと思いました。

まとめ:「亜人ちゃんは語りたい」は佐藤 早紀絵がクソカワな本だった

佐藤 早紀絵がクソカワでした。

結局最後はこれかよ。

拙者、ちょっと年齢いってるけど恋愛とか疎い系の女子、好きです。

でも設定24歳なんだよなー。30前後が個人的にはベストなんだけど。でも可愛いから良し!

そんな本でした。

「オカルトちゃんは語れない」ってスピンオフ?もあるので、そっちのレビューも以前しましたが、これもオススメです。面白い。

人とは違う事で人と触れ合えないもやもや。

現代人における劣等感的としての「私は特別だから」と似てますよね。

そこに特殊性は存在してないものの、自分は他の人と違うと思い込んで変化に対応できないところ。

亜人ちゃんはもっとフランクで明るめではありますが、オカルトちゃんの方はそれが少し色濃い作品でしたし。

妖怪とか、異形、怪異をモチーフにした作品って「オカルト、ホラー」ってなジャンルだとばかり思ってたけど

結局表現してるのは人の心なんだなぁ。ってそんな事を思ったり。

亜人ちゃんは語りたい 1巻

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