結局、人間は外の何かしらを求めるのではなく
内側、つまり自分との対話によってのみでしか人生に本当の価値を感じることなんてできないんじゃなかろうか。
書く哲学
ストア哲学には朝、もしくは夜に行いを振り返ったり、目標ややりたいこと、生き方、考え方のクセなどを見直し修正するために
- 思考を書きだす
という作業をする。
これは現代の「エクスプレッシブライティング(筆記開示)」と呼ばれる心理療法、メンタルケアのテクニックに通じるところがある。
アウトプットし、向かうべき方向を定める
インプットばかりしていて「考えない」のはただの情報中毒だ。
自分がどうありたいか、何をしたいかという事は煩雑に複数の選択肢を蓄えるだけでは定まりようがない。
ストア哲学の代表の一人、セネカも「目標立てずに歩き始めるとかそんなアホな事があるか」と説いている。
自分の頭の中を可視化し、素直に向き合い、考え、向かうべき道を決めていかなければ、常に迷ってばかりで満足の行く人生を歩むことは難しくなってしまう。
こういったことは、頭の中で考えていても埒が明かない。堂々巡りになるだけだ。
紙なりPCなり、とにかく書き出す癖をつけて、日々、思考を書き出し続ける。
続けていれば、そのうち「同じこと」を書くようになる。
それが、残った答えだと言う事。
そして、それを忘れないために、同じことを常に書き続ける事。
そして自分があるきたいと思う道に、自分自身をつなぎとめ続けること。
人の心は簡単に移ろう。
だからこそ、ストア哲学では朝、もしくは晩に書く瞑想をする。仏教では座禅を組む。
そうやって、世の中にあるあらゆる誘惑に負けず、自分を自分の思う道につなぎとめる。
これは意識が高いのではなく、現代的な意味でのストイックであれという事でもない。
選択が多いとただただ疲れるのだ。
ただそれだけだ。
「人は自由の刑に処されている。」 ー ジャン・ポール・サルトル
「足るを知る」ー老子
「Do not spoil what you have by desiring what you have not; remember that what you now have was once among the things you only hoped for.( 自分がもっていないものを望む事で人生を台無しにしてはいけない。おぼえておいて欲しい、今あなたが持っているものは、かつてキミが欲しくて望む事しかできないものだったということを。)」ーエピクロス
Todo
- 毎日淡々と、頭の中をひたすら思考を書き出し、自分を掘り下げる。

選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)
- 作者:シーナ アイエンガー
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 文庫

- 作者:ライアン・ホリデイ
- 発売日: 2017/06/15
- メディア: Kindle版