隠れて生きよ ~いのいぬ.com~

漫画描きが、漫画や絵の事、作品レビュー、セミリタイアなどについて書くブログ

「金貯めてセミリタイア!」の罠。見なすべき2つのポイント

「セミリタイアするために、お金を貯める」

確かに、解決策として適切なように思える。

しかしこれには穴がある。

  • 欠乏からトンネリング(視野の狭窄)が生じる
  • 時間がかかる

という話。

セミリタイアへの欲望による欠乏感

お金をためてセミリタイアという方法だと、欠乏を解決するという問題解決の方向性になる。

しかし、欠乏感というのは人間の思考力を鈍らせてしまう。

トンネリングというやつだ。

このトンネリングが起こると、別のものに欠乏感が波及する。

  • 例:時間がない → 仕事をがんばらないと → 友達を遊んでいる暇がない → 最近心から笑っていない → 疲れた → 疲労感で仕事がうまくいかない → もっとがんばらないと

こんな感じ

何か欠乏しているということを埋めようとすることで解決するというのは、うまくいかないものだ。

幸福感も同様で、「欲を満たすことで幸福になれる」と考える人は多いが、そもそも欲が不幸を産んでいるので、欲を捨てることが最も幸福になれる最短で唯一の解だったりするのだけど…。俗世間的な物質主義、消費社会の広告イメージ戦略に毒されてしまうとこの解答が詭弁に見えてしまうから不思議。

少し話がそれた。

  • 欠乏は原動力として不適当

ってことは覚えておいて欲しい。

お金を貯めるのには、時間がかかる

当たり前だけれど、お金をためるのには時間がかかる。

セミリタイアするために、ちまちまと働いてお金を稼いで…とやっていると何年かかるかわからない。

人間は、心理的時間の距離が長くなるほど不幸になると言われている。

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「今を生きる」というのがメンタルヘルスで有力視される理由はここにある。

「いつかセミリタイア出来る日」を夢見る生活は、苦悩以外の何者でもない。

そこにあるのは希望ではなく、「今現在、欠乏している」という事実だ。

その状況に飲まれ続けて、その「いつか」のために頑張ることはいい結果を有無とは言い難い。

無駄に頑張ることは無理することであり、つまるところ愚行だ。

さて、ぐだぐだ問題ばかり述べていては生産的ではないので、解決策に移ろう。

これらの解決策としては3つある。

  • メンタルヘルスを学ぶ
  • リタイアのハードルを思いっきり下げる
  • 自分という人的資本の費用対効果を高くする

メンタルヘルスを学ぶ

基本的に問題点として上げた2点は、メンタルヘルスを学んで解決することができる。

  • 欠乏感
  • 心理的距離

これを解決するには

「今を生きる」ということが実践できれば解決する。

もうくさるほど書いてきたけど、基本的には「マインドフルネスを維持すること」

瞑想することでメタ認知の基盤をつくり、目の前の物事に集中すること。そして、変えられないものに執着せず受け流すこと。

これが出来てれば状況はどうであれ、目標設定による心理的に苦痛な穴にハマって抜けなくなるようなことはない。

それどころか、セミリタイアすら不要だと気づくだろうけど、今回とは別の話なので割愛。

リタイアのハードルを下げる

個人的には出家でもしないかぎり限度があると思うが、このハードルを下げられればかなり苦痛を小さくできる。

セミリタイア界隈には1000万からセミリタイアしてる人もいるそうなので、そういった人を参考にしてみるのもいいかも。

ただ、一つだけ注意点としては食費を削るセミリタイアはいかがなものかと思う。食べ物は自分を作る大事な要素。

セミリタイアしたいと思っている人は、時間を自由に使いたいと感じている人も多いと思う。時間を有意義に使うには脳の健康が必要不可欠だ。だからこそ、食を不用意に削ることは全くもっておすすめできない。

とりあえず、参考までにお金をほとんど使わない生き方を学ぶことで、リタイアハードルを学ぶ智慧を得ると良いかもしれない。

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自分の人的資本を上げる

正直これが一番おすすめしたい方法。

年間の生活費以上の収入を短時間で稼げるなら、さほど苦労もしないだろう。

僕は資産運用もしているけど、今も生活費は仕事で稼いでいるし、今後もそれを続けていきたいと思っている。

これの利点は、セミリタイア生活でありがちな、目標を失う状態を回避できるところにある。

人間、何かに取り組むというのは充足感を得る上で重要だ。

それこそ出家でもしない限り、なんのライフワークもない人生は味気ないだろう。(坊さん(上座部仏教の方の坊さん)は瞑想などの自己鍛錬をライフワークにしてるのかもしらんが)

それに、自分という価値、人的資本は、お金のように奪われることはない。

ユダヤ人はお金や資産、土地を奪われ追われてきた歴史から「智慧」を重視するようになったという話を聞いたことがあるが

自分のスキルというのは自分が生きている限り他人に奪われることはない。

もちろん身体的な理由で行えなくなることはあるが、培った知識が消えることはないから別の形で消化することは可能だったりする。

なにかに取り組み、自分の価値を高めるというのは、セミリタイアとしては逆の発想のように聞こえるかもしれないけど、最も効率が良い。

3年でセミリタイア資金を達成するのは難しいかもしれないが、人的資本を高めて低労力で生活費を稼ぐには3年あれば十分可能だったりする。

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資産運用とタッグでやれば一石二鳥

資産運用を否定しているわけではなく

人的資本を高めた上で、資産運用をするのが一石二鳥。

たとえば、年間200万の生活費が必要なら、4%ルールで考えるなら、5000万必要になる。

しかし、100万を低労力で稼げるなら、資産運用に必要な金額は2500万まで下げることができる。

これが150万なら、必要な金額は1250万だ。一気に射程範囲内になる。

最悪200万稼げれば、資産運用から出てくるお金は自由に使うこともできる。

このように、「どちらか」と強引に二元論にしてしまうのではなく、何事もフレキシブルに考えるのが重要だと思う。

お金をためてセミリタイア するより 人的資本を高めよ

お金を貯めてリタイアする罠

  • 欠乏感
  • 時間がかかりすぎる

解決策

  • メンタルヘルスを学ぶ
  • ハードルを下げる
  • 人的資本を高めて低労力で生活費を稼ぐ

以上。

何らかの目標を達成する時、無闇矢鱈に条件設定をして「これを達成しなければダメだ」としてしまう完璧主義もまた、視野を狭くしてしまうし、苦痛を産む。

臨機応変に。思考を柔軟に保つことは、セミリタイアに関係なく大事なこと。