幸せになりたいと思いつつも、いつまでも不幸なまま。
これは、よくある悩みです。
こういった状況におちいってしまうのは
そもそも「幸せ」とは何なのか。という定義が間違っているからなんですよね。
ということでまずはその定義を正しましょうってのが今回のお話。
幸せとは何か
最初に結論。
幸せとは「欲に追い立てられていない状態(苦の無い状態)」です。
人間は欲があるので、その欲が叶っていないことによって苦しみを感じています。
多くの現代人の不幸観とは、幸せを定義付けすることで、それを持っていない自分を認識することで発生しています。
例を上げるなら
「あの車が欲しい! でもめっちゃ高い!今の俺の給料じゃ買えない!もっと稼がないと。なんで社長は給料上げてくれないんだ。無能な部長ばかり給料があがってうんぬんかんうん…」
と。何かを欲すると連鎖的に、そうでない状況への腹いせを自分の外に見つけ出し、不平不満を蓄える人生。
これが不幸です。
つまるところ、もともとの欲から開放されれば、そもそも苦しくないので不幸ではない。つまり幸せだということ。
禅問答的ですが、これが事実。
幸せになりたい人が追いかけている間違ったモノたち
ということで、「幸せになりたいです。」という人が定義する幸せというのは往々にして
- お金持ちになりたい
- 車が欲しい。タワマンに住みたい。
- 素敵な恋人、結婚相手に出会いたい
- 有名になりたい
などなど、こういった定義をしていたりするものですが。
これはそもそも幸せとはまったくもって無関係。
むしろ、こういったものを「幸せ」として追いかけていると、下手をすれば不幸の泥沼に陥ってしまう。
どうすれば幸せになれるのか
ポイントは2つ。
- 「幸せ」を再定義する
- 欲から開放される
幸せを再定義する
幸せの定義は↑に書いてしまったので繰り返しになりますが。
何かを得ること = 幸せ
という誤った図式を
幸せ = 欲が無い事
と再定義すること。
これがポイントになります。
詭弁に聞こえるでしょうが。
ものを得てもお金を得ても、人との関係をいくら良好に気づいても、本人が欠乏に焦点を向けていては、いくら多くを持っていても不幸になり得るのが人間という生き物です。
所詮幸せなんてものは心の動きなので、捉え方を変えるだけで幸福にはなれます。
とはいえ、資本主義の社会で生きていく上では、最低限必要なお金というのは必要なんで、お金との折り合いをどうつけるかってのはなかなか難しいところではあるんですけどね。
欲から開放される
次に欲から開放される方法。
これは欲を削り、持っているものに満足し、目の前の物事一点に集中するということで解消することができます。
- 瞑想すること
- 一点集中で行える趣味に取り組むこと
対策としてはこんな感じ。
欲ってのは未来への期待です。
生きる上で重要なことではあるんだけど、欲する力が強すぎると、目の前のことに集中できなくなり、持っているものから目をそらし持っていない自分ばかりを大きく見積もってしまう。
その対策としてはマインドフルネス、瞑想が有効です。
ただ、瞑想は「眼の前のことに集中する力、雑念に気づく力(メタ認知)」を鍛えるトレーニングなので一朝一夕で結果は出ません。
なので、最も簡単なのは、一点集中で行える趣味に取り組むことが良い方法かと思います。
僕みたいに、絵を描くのでもいいし。音楽を作ったり、運動、スポーツをしたり、楽器をひいたり、プラモを作ったりなんでも。
ただ、ここで気をつけなければいけないのはデジタル。ドーパミンを刺激するように作られているメディアやエンターテイメントにはご注意ください。
これは趣味として確かに優秀ですが、好きというより欲しいの方が強くなる設計がされており、依存を引き起こします。
ただ、不幸思考(持っていないことに感情をもっていかれている状態)からは抜け出せるので、一時しのぎには使えるかもしれませんが。
できれば一定の苦労が伴っても楽しめるもの、多少しんどくても続けられるもの、要するに「欲しい」ではなく「好き」なことに取り組むのが良いかと思います。
目の前のことに一点集中できていれば、不幸状態からは抜け出せますので。
幸せになりたい人がやってしまう大きな間違い:まとめ
以上。
- 何かを得れば幸せになれる。 というのは間違い。
という話でした。
- 苦を生み出す元凶は欲であるため、欲を捨てること。
- そのためには一点集中で意識を今に向けて丁寧に生きること。
こんな感じ。
釈迦が説いた幸福論、悟りってのはつまるところこういうことで
延々と欲し続けてると、欠乏感は一生消えませんよってことですねー。
でも、これを言ったところで、現代の消費社会的思想に毒されてしまってからでは、なかなかこの幸福論に価値は見出してもらえませんでしょうが。
ぼくは最近、改めて、足りないものばかりに目を向けてしまう人間の愚かさと、それを匠に利用するビジネス界の恐ろしさを感じております。
瞑想が最も幸福だと説いても、所詮オカルトかスピリチュアラーだと思われるのが関の山なんでしょうけど。
幸福論も哲学も、心理学や脳科学、心理療法までも色々おいかけた結果、何度も最後はここにたどり着いてしまうので、僕も認めざるを得ないと思って。とりあえず書きました。
つるまるところ、結局「足るを知る」なんですよ。

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