闘争と逃走 と 恐怖本能
闘争反応・逃走反応というのは人間が狩猟採集民だったころからの名残で
ストレスを受けた時に「逃げる」「戦う」を選択する反応だと言われているやつですな。
これは基本的にストレスというものが急性的なものだった頃のもので、それが現代の人間にも受け継がれているのが問題。
なぜなら、人のストレス反応というのは長期化する形になってきてるから。
SNSや便利なチャットツールが無用に人との拘束時間を長くしたり、承認欲や焦燥感を駆り立ててしまうし、
TVやラジオネットでは、毎日当たり前のように不穏な事件や社会情勢のニュースが流れて、慢性的に「恐怖」に脅かされている。
人間には、恐怖本能というものも備わっており、これは恐怖に対して意識が集中しやすくなってしまうという反応。
これが慢性的なストレスを持続させることに一役買ってしまってる。

FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
逃げるという選択肢は正しいと思う
「闘争」と「逃走」
このどちらかを選ぶというのはあくまでも、ストレスの根源を叩きのめしてしまえるという可能性が存在する時にのみ与えられる選択肢であって
現代では「闘争」を選ぶ場面はそう多くはない。
当たり前だが、いくら上司や同僚が理不尽な対応をとってきたからと言えど、殴り殺したら罰せられるし。
追い出そうと策略を巡らせる事には時間も労力も無駄にかかりすぎる
だから、多くの場合、「逃げる」のが最善なんじゃないかなと。
筋肉鍛えれば捻り潰せるというもの
脳筋思想でバカにされる思想ではあるけど
筋肉があれば、最悪コイツいつでもぶっつぶせると思うのは
心の逃走先として、利用価値はあると思う。
人間は所詮動物で、そこには力によってねじ伏せられるかどうかというのは本能的に優位性を感じる事が出来るはずだからだ。
実際は人間社会は法治国家だし、実際に力でねじ伏せてしまっては話にならん事になるのだけれど
この可能性の有無は、心の逃げ場として大いに使える。
筋肉は心の鎧にもなる。

超 筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超・科学的な理由
- 作者:Testosterone,久保 孝史
- 発売日: 2018/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
逃走先を作るという処世術
多くの場合「逃走」を選択するしかないわけだから、「逃走先」を一つでも多く作っておく事がわりと処世術として有効なんじゃないかと思ってる。
もちろん。自分のメンタルを強固なものにしておくに越したことはないが、
僕のように時間を持て余し日々瞑想してるような変態ばかりではない事は重々承知しているので
相談できる人間関係を養っておいたり、
いざという時に相談できる機関を見つけておくなんてのも、心の安寧を保つために大事な事なんじゃないかって。
物理的に、職場をやめるとか、学校をやめるとかそういう選択が簡単にとれることばかりではないから、せめて心だけは逃がす場所を作っておくと良いのではないかと。
そんな事をおもったり。